LDKの形と配置パターン6種類を紹介|失敗しない家づくり

こんにちは!滋賀県全域で注文住宅・リフォーム・不動産事業を展開している匠工房です。
本日は、暮らしやすい「間取り」のお話しをします。ライフスタイルによって変わる間取りですが、住んでみて気づく“間取りの不便さ”って意外と多いんです。だからこそ、家づくりは“暮らしやすさ”から考えたい!
今回はその中でもLDKの形とキッチンの配置、最近の間取り流行りもお話していきます。忙しい毎日にちょっと余裕が生まれる間取りを見つけたいですね!
(2025/04/18 更新)
そもそもLDKとは??「L=リビング/D=ダイニング/K=キッチン」この3つがつながった空間のことです。
昔はLDKという概念がありませんでしたが、戦後からダイニングキッチンや居間(リビング)という概念が生まれ、現在の間取りが主流になっていきます。
LDKの“形”は、暮らしやすさや空間の雰囲気を左右する重要なポイントです。
LDKの形で多いのは「I型」と「L型」です。最近では「コの字型LDK」も人気の間取りとなっています。
I型LDKとは
キッチン → ダイニング → リビングが一直線に並ぶスタイル
すっきりした長方形で、シンプル&コンパクト
メリット
空間を無駄なく使いやすい
動線が単純で掃除・管理がしやすい
細長い敷地(狭小地)でも対応しやすい
デメリット
キッチンがリビングから丸見えで生活感が出やすい
空間のメリハリやこもり感が出にくい
L型LDKとは
キッチンとダイニングを一方の直線に、リビングを直角に配置
L字に配置されることでゾーニングが自然にできる
メリット
空間をゆるやかに分けられる
キッチンがリビングから見えにくく来客時に生活感を隠しやすい
一体感を保ちつつ、プライベート感もあり家族と程よい距離感
デメリット
配置によっては動線が長くなることも
角の部分のレイアウトが難しい(デッドスペースが生まれやすい)場合あり
コの字型LDKとは
LDK空間が「コの字型」や「囲い込む」ような配置になっている間取り
キッチン・ダイニング・リビングが三方向に分かれ、中央のスペースを囲むような形
メリット
空間ごとの役割分け(ゾーニング)が明確で空間にメリハリが出る
家族それぞれの落ち着く空間、居場所をつくりやすい
中庭やテラスとの相性◎
アイデア次第でカフェ風などおしゃれなデザインにとことんこだわれる
デメリット
ある程度の広さの敷地が必要
壁面が分散するため収納や家具、テレビ配置に工夫がいる
構造が複雑になる分、設計・施工コストが上がる場合も
LDKざっくり使い分けイメージ
どの形がいいかは、家族構成やライフスタイル、敷地の形状によっても変わってきます。
「小さい家でも広く見せたい」ならI型、「来客が多い・生活感を見せたくない」ならL型、というところから考えていきましょう。
I型LDK
限られた広さでも効率よく使いたい、マンション・狭小住宅・若い夫婦におすすめ。
L型LDK
生活感を隠しつつ家族の会話や子育てしやすい、子育て中のご家庭や来客が多い家庭におすすめ。
コの字型LDK
広さに余裕あり&空間づくりにこだわりたい、中庭付き住宅・デザイン重視派におすすめ。

キッチンの配置
キッチンの位置やダイニングの位置によって動線が異なります。それぞれの特徴について、施工事例と共に紹介していきます。
※間取り図はイメージですので実際の大きさや比率とは異なります。
キッチン対面型(Ⅰ型キッチン)
I型LDKに配置する場合
キッチンの対面にダイニング、奥にリビングと配置する間取りです。キッチンからリビングの奥まで見ることができるので、子育て世帯に人気があります。また、キッチンとダイニングが向かい合わせになっているので、コミュニケーションが取りやすいのも特徴です。


L型LDKに配置する場合
同じくキッチンとダイニングにいる家族のコミュニケーションが取りやすくなります。


キッチンダイニング横並び型(Ⅰ型キッチン)
I型LDKに配置する場合
キッチンとダイニングが横並びになっているタイプです。キッチンからお部屋全体を見ることができる上、キッチンとダイニングが横並びになっていることで、お料理の配膳がしやすいというメリットがあります。
こちらの間取りも最近の子育て世帯には人気の配置になっています。


L型LDKに配置する場合
同じくキッチンとダイニングの行き来が簡単になりますので、毎日の家事や育児を少し楽にしてくれるでしょう。


壁付けキッチン型(Ⅰ型キッチン)
I型LDKに配置する場合
最も空間を広々使えるのが壁付けキッチン型です。最近は少なくなってなってきましたが、壁に向いてキッチンを配置することで、対面キッチンで確保しなければならないキッチンスペースがいらなくなります。ダイニングやリビングが広く取れるのが魅力です。
一方でキッチンから部屋全体が見にくく、壁に沿ってキッチンやカップボードが並ぶので窓が取りにくい点がデメリットになります。


L型LDKに配置する場合
こちらもメリット・デメリットは相違ありません。
ただし、キッチン側が丸見えになってしまいます。キッチンをあまり見られたくない方にはオススメできない配置になります。

セパレート型キッチン(Ⅱ型キッチン)
コンロとシンクが別々の調理カウンターに分かれ、2列に配置されているキッチンのことです。振り返るだけで複数の作業をこなせるので動線が短くなります。また、それぞれに調理エリアがあることで複数人で作業しやすくなっています。家族の人数が多い場合や来客のある場合に、調理・配膳がスムーズに行えるのがポイントです。
広いスペースが必要な点や、床に水滴や油が垂れやすい点がデメリットとなります。
壁側にシンクを設置するかコンロを設置するかは使い勝手に大きく影響します。壁側にコンロをもってくることが多いですがお料理のスタイルやお子さん、ご家族の状況に合わせて配置を検討しましょう。
横向き(ダイニングと対面)に配置、リビングから見て縦向き(ダイニングと横並び)に配置、どちらのレイアウトが良いかはテーブルの位置や買い物から帰宅するときの動線を踏まえて検討しましょう。



実例はこちら
アイランド型キッチン
Ⅰ型キッチンのひとつです。キッチン本体が壁から離れて島のように独立していて、ぐるっと回れるような配置になるのが特徴です。壁に一部接するタイプ(ペニンシュラ型)よりも費用はアップしますが壁にくっついていないので、LDK全体が広く見え開放感があります。両側から行き来できるから回遊性があり、動線もスムーズ。



実例はこちら
その他最新動向
家事ラク動線
暮らしの快適度があがる「家事ラク動線」とは?
家の中での洗濯・掃除・料理などの動きをできるだけ短く・スムーズにする間取り設計の考え方です。
いわゆる「ムダな動き=ストレス」を減らして、時短&体の負担も軽減できるのが魅力。
代表的な“家事ラク”動線アイデアの一例
✔洗濯動線の短縮
「洗う → 干す → たたむ → しまう」が一か所で完結する動線が理想!
ランドリールームの隣にファミリークローゼットを配置するパターン◎
✔キッチン⇔パントリー⇔玄関のつながり
買い物してきた荷物を玄関からすぐパントリーへ収納できると超便利
キッチンの横に勝手口 or 玄関直通ルートをつけると「重い荷物あるある」がラクになる!
✔回遊動線(ぐるっと回れる)
キッチン⇔洗面⇔ランドリーを一筆書きでつなぐことで、動線が詰まらない&家族同時利用もストレスなし
小さいお子さんの育児期は特に「行き止まりがない家」が助かる!
✔玄関からすぐ手洗い動線
帰宅→すぐ手洗い(→脱衣室)へ行けるのは、衛生的にも家事的にも◎
最近は「ただいま動線」として人気のルート!
✔ゴミ出し動線
キッチン・パントリーの近くに勝手口をつけて、ゴミをスムーズに外へ出せる動線にすると地味に便利
家事ラク動線を作るポイント
✔最短距離
家事のステップを“できるだけ一直線”につなげる
✔同時進行
料理しながら洗濯 or 掃除がしやすい配置にする
✔渋滞しない
家族と動線がバッティングしない(特に朝!)
✔「しまう」場所が近い
洗濯物や日用品の収納は動線上に
家事ラク動線はこんな人に特におすすめ!
共働きで家事にかける時間が限られている
小さな子どもがいて、家事しながら目が離せない
家事が“毎日のストレス”になっている…という人
セカンドリビング
もう一つのリビング「セカンドリビング」とは?
通常のリビングとは別に、もう一つの“くつろぎスペース”として設けるリビング的空間のこと。「第二のリビング」や「プライベートリビング」とも呼ばれます。
「セカンドリビング」は最近じわじわ人気が出てきてる空間で、特に子育て世代や在宅ワーク世帯にとってかなり魅力的なんですよ◎
よくある配置場所
2階のホールや階段のそば
主寝室や子ども部屋の近く
中2階(スキップフロア)の一角
吹き抜けやロフトの隣
セカンドリビングの使い方いろいろ
✔ファミリースペース
家族だけのくつろぎ空間。TV・ゲーム・漫画スペースなどに◎
✔キッズスペース
おもちゃを広げ放題!子どもが成長しても勉強スペースなどに変化可能
✔ワークスペース
在宅勤務や勉強用にデスク+ソファを置いて落ち着ける空間に
✔プライベート空間
来客用とは別で、家族が自由にごろ寝したりくつろげるスペースに
✔シアタールーム風
小さなプロジェクターやスピーカーを置いて趣味空間にも◎
セカンドリビングのメリット
✅ リビングがすっきり使える
→ おもちゃや趣味のものをセカンドリビングに置けるので、来客時のメインリビングが片付きやすい
✅ 家族がそれぞれの時間を過ごせる
→ 同じ家の中でも「ちょっと一人で静かにしたい」が叶う
✅ 子どもの成長に合わせて使い方を変えられる
→ キッズスペース → 勉強スペース → セルフリビング、と成長に合わせて柔軟に使える
セカンドリビングのデメリット(注意点)
❌ 家の面積を圧迫する
→ 余裕がある土地・間取りでないと難しいことも。
→ 他の空間とのバランス(収納・水回りなど)を考えるのが大事!
❌ 動線や音の配慮が必要
→ 寝室の近くにあると音が気になることも。
→ 廊下に近いと落ち着かない可能性あり。
セカンドリビングはこんな家族におすすめ!
子どもが2人以上いて、それぞれの遊び・勉強スペースを分けたい
夫婦それぞれ在宅時間が長く、リビング以外にくつろぐ場所が欲しい
来客用のリビングと、家族だけでだらっとできる場所を分けたい
家の中に「ちょっとした隠れ家」が欲しい
ヌック
小さな隠れ家「ヌック」とは?
「ヌック」も最近よく見かけるキーワード。
英語の “”nook””=「隅っこ・小さな隠れ家」という意味で、リビングや廊下の一角などにちょこんと作る「こじんまりとした居心地のいい半個室的な空間」を指します。
ヌックの用途
✔子どもの読書スペース
絵本棚+マットで小さな図書コーナーに📚
✔大人のちょいこもり空間
ノートPC開いたり、コーヒー飲んだり☕
✔ペットの居場所
ワンちゃん・猫ちゃんの落ち着ける基地にも🐾
✔お昼寝・ごろ寝コーナー
畳を敷いてお昼寝用に。特にママさん人気
✔納兼用スペース
ベンチ下に収納つけて、スッキリ見せる工夫も◎
ヌックのメリット
✅ 狭さが落ち着く
→ 四方を囲まれる感じで、安心感と集中力がアップ
(大人も子どもも、こもるの好きな人って多いんです)
✅ 空間に「遊び」と「ゆとり」が出る
→ 家の中にちょっとした“余白”があると、暮らしに楽しさが生まれる!
✅ 暮らしに合わせて使い方を変えやすい
→ 子どもが成長したら書斎風に、将来は趣味スペースに…と可変性が高い
ヌックのデメリット
❌ 使い道がはっきりしないと「ただのスペース」になりがち
→ 最初に「誰が・何に使うか?」を考えて設計するのが大事!
❌ 暗くなりやすい
→ 窓がなかったり、照明が少ないとただの「こもった空間」に…
→ 小窓や間接照明で雰囲気よくする工夫が◎
ヌックはこんな人におすすめ!
子どもに本好きになってほしい
家の中に「ちょっとした隠れ家」が欲しい
おしゃれで“暮らしに余白がある家”にしたい
階段下や余白を無駄なく活かしたい
収納一体型(造作収納)による空間活用
「収納一体型」と「造作収納」は、今の家づくりではもう定番と言ってもいいくらい注目されてるアイデアです✨
空間をムダなく使って、見た目もスッキリ&おしゃれにできるので、子育て世代や共働き家庭にも超おすすめ。
「収納一体型」とは?
「収納が壁や家具と一体化して設計されていること」です。
つまり、
✔ ソファの背面が収納になってる
✔ 壁の一部に埋め込み収納がある
✔ キッチンや洗面台と収納がセットになっている
…こんな感じで、家具や空間と“収納”が一体化してる設計のことを指します!
「造作収納」とは?
「造作(ぞうさく)」=空間に合わせてオーダーメイドで作る、収納のこと。
既製品ではなく、大工さん・工務店さんがその家にぴったり合う形で造る
デザイン・素材・高さ・奥行きなど、自由度が高い
生活スタイルや持ち物に合わせて設計できるから、暮らしにフィット
収納一体型・造作収納のメリット
✅ 無駄なスペースがなくなる
→ 凹んだ壁・廊下・階段下など、デッドスペースも収納として活用可能
✅ 家具いらずで空間がスッキリ
→ 既製の棚や家具を置かなくていいから、生活感が出にくくおしゃれに見える
✅ 家事動線に合わせた収納が可能
→ キッチン横にパントリーや食器棚を“造作で一体化”→家事ラク!
✅ 子どもと暮らす家にぴったり
→ 「子どもグッズが片付けられない」問題を家の構造でサポートできる◎
よく使われる収納一体型アイデア
✔ リビング
壁面収納・TVボード一体型・カウンター下収納
✔ ダイニング
ベンチ収納・カップボード下に小物収納
✔ 階段下
本棚・おもちゃ置き場・秘密基地風
✔ 洗面室
洗濯機上の棚・タオルや洗剤用収納
✔ 玄関
土間収納・ベンチ+靴収納一体型
✔ キッチン
カウンター下にゴミ箱スペース・調味料棚
注意点・デメリット
❌ 柔軟性が少ない
→ 固定されてるから「模様替えしにくい」
→ 将来のライフスタイル変化を考えて設計が必要
❌ コストがかかることも
→ オーダーなので既製品よりコストが高くなりがち
❌ モノが多すぎると対応しきれない
→ 収納“量”だけじゃなく、“仕分け”や“アクセス”の工夫も必要!
収納一体型・造作収納はこんな人におすすめ!
家具をたくさん置きたくない人
子育て中で、「片付く家にしたい!」と思ってる人
オリジナル感やインテリアの統一感を重視したい人
スッキリ暮らしたいミニマル派
間取り検討のポイント総まとめ
LDK・キッチン・プライベート空間などのつながり方や配置は家の「暮らしやすさ」や「満足度」に大きく影響します。
LDKは“暮らしの中心”。形・つながり方が超重要!
家族構成・敷地形状(広さ)・暮らし方に合わせて選ぶのがコツ!
キッチンは“家事の起点”。回遊性と収納計画がカギ!
配置で動線も印象も変わる!
パントリーや冷蔵庫の位置「見せるor隠す」もポイント!
ヌックや造作収納などで「暮らしの余白」と「居心地」をつくる
空間の“角”や“デッドスペース”を活かす設計が◎
“視線”や“音”のコントロールも意識!
子どもを見守りたい、落ち着いた時間が欲しい、生活感を隠したいなど優先する暮らしをシミュレーション!
間取りに正解はないですが、
「家族とどんな時間を過ごしたいか?」
「どこで何をしてる時間が一番多いか?」
をベースに考えると、“その家族にとってベストな間取り”が見えてきます。